記念すべき100回目の記事はバチルス入浴ケアについてです。バチルス入浴ケアはいわゆるマコモ風呂をアトピー治療に特化させた治療法です。
バチルス入浴ケアは私のアトピーを改善する上で最も高い効果を示した治療法でもあります。
それではバチルス入浴ケアについて説明します。
バチルス入浴ケアとは
バチルス入浴ケアはナチュラルクリニック21の久保賢介医師が開発した、有効バクテリアを利用したアトピーの治療法です。
バチルス入浴ケアの治療は「バチルス入浴をする」それだけです。
こんな感じで真っ黒のお風呂をバチルス入浴ケアでは利用します。
http://www.nc-21.net/atopy/bacillus.htmlより引用
バチルス入浴ケアがアトピーに効くわけ
さてこのバチルス入浴ケアでは、土壌菌の一種であるバチルス属有効菌が大量に培養されています。バチルス属は土に広く分布しているありふれた菌で、枯れた植物を分解し土に戻す働きを持つ菌です。
このバチルス属有効菌のおかげでアトピーが良くなるのです。
主に以下の二つの作用によりアトピーを良くします。
- 浴水中に土壌菌の一種であるバチルス属有効菌が大量に培養されているため、入浴することで皮膚の病原性細菌の繁殖を抑えることができるから
- 大量のバチルス属の菌と触れ合うことで、Th1タイプの自然免疫を活性化し、免疫のバランスを整えるから
それぞれ詳しく説明します。
皮膚の病原性細菌の繁殖を抑える
このサイトでは何度もアトピーの最大の原因が皮膚での病原性細菌の繁殖であると書いてきました。
しかし、この病原性細菌を除去するのは容易ではないのです。このサイトでは消毒や保湿剤により、病原性細菌を抑制する方法について紹介してきましたが、バチルス入浴ケアでは、細菌間の競争を利用して病原性細菌を抑制するのです。
つまり、バチルス属という非常に繁殖力が高い菌が培養されているお風呂に入ることで、皮膚上に住み着いた病原性細菌の数を減らすことができるのです。
詳しくは以下の引用をご覧ください。ちなみにBSCはバチルス入浴ケアのことです。
BSC は、微生物間での優位を占めるための競争を利用したバクテリアセラピーです。バチルスの繁殖力は極めて強く、競合作用により有害菌を抑制すると同時に抗菌性活性ペプチド(iturinnA plipastatin 等)や強力な界面活性を示す(surfactin)を分泌し、有害菌のバイオフィルムを分解して、数多くの病原性細菌や真菌の繁殖を抑制することが分かっています。
http://www.nc-21.net/pdf/bacillus/pdf01.pdfより引用
免疫のバランスを整える
バチルス入浴ケアのもう一つの大きな効果は免疫のバランスを整える効果です。アトピーの多くの人がTh2タイプの免疫が優位になっています。いわゆるアレルギー体質というやつです。
バチルス入浴ケアによって、大量のグラム陽性菌と触れ合うことになるので、Th1タイプの自然免疫が活性化され、免疫のバランスが整うのです。
よく、腸内環境を整えればアトピーが治るといった記述がありますが、バチルス入浴ケアによって腸からではなく皮膚から免疫刺激を与えられるのです。
BSC では、継続するに従って Th2 優位であった免疫バランスが、Th1 タイプに大きく変位します。 バチルスによる病原細菌の低減によって、Th2 系の獲得免疫系が低下するのと同時に、バチルス自体が皮膚免 疫を刺激することによる Th1 系自然免疫の上昇が生じているものと考えられます。
http://www.nc-21.net/pdf/bacillus/pdf01.pdfより引用
バチルス入浴ケアの効果
さてバチルス入浴ケアを行うにはナチュラルクリニック21に入院する必要があります。入院中はステロイドやプロトピックを用いず、バチルス入浴ケアと食事療法を中心に治療を行っています。
バチルス入浴ケアの効果についてなのですが、入院治療を受けた患者は三ヶ月で、9割の患者のアトピー性皮膚炎の程度を示す指標が約 90%改善したという実績があるようです。
アトピーの指標として、何を使っているのかは定かではないのですが、HPの症例などを見る限り、TARCやLDHを指標にしていると思われます。
TARCやLDHについて詳しくはこちら。
さて、現在ナチュラルクリニック21のHPには31個の症例が掲載されていますが、どの症例を見ても血液検査の数値(TARCやLDH)の結果が大幅に改善されています。
基本的に入院中にはステロイドやプロトピックを用いてないようなのですが、これだけ数値が下がっているのはまさに驚異的と言えます。
バチルス入浴ケアを始めるには
バチルス入浴ケアは非常に効果の高い治療法なのですが、唯一の欠点として自分で勝手に始められないところです。
バチルス入浴ケアを行うには、現在のところ、ナチュラルクリニック21に入院する必要があります。
入院はアトピーの重症度によるのですが三ヶ月程度が目安のようです。
なお短期教育入院という三泊四日の短期間の入院治療も可能なようです。私は時間がなかったので、この短期教育入院を経てバチルス入浴ケアを開始しました。そして現在も自宅で継続中です。
入院について詳しくはナチュラルクリニック21のHPも参考にしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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