アトピーの本当の原因は皮膚免疫と腸内免疫にありの記事で、アトピーは胃腸が弱く食べ物をちゃんと消化できておらず、それにより、①腸内環境の悪化②異種タンパク質のアレルゲン化がおきていると説明しました。
腸内免疫を健全化することはアトピーを根治する上で非常に重要です。
そこで今回は腸内免疫を健全化するための具体策について、まとめていきます。
目次
腸内免疫はなぜ大事か
詳しくはアトピーの本当の原因は皮膚免疫と腸内免疫にあり説明してあるので、ここでは非常に直感的な説明をします。
現代人は食事を三食きっちり食べるだけでなく、おやつなどいろんなものを口にしています。しかも添加物たっぷりの加工食品とか白砂糖や悪い油など非常に消化しづらいものを食べるので、常に胃腸はフル稼働です。
こうなると、
胃腸は疲れ切ってしまい、腸壁に小さな傷ができる
↓
腸壁の傷が再生する時間がないため、傷が治らず、消化不良も起こす
↓
食べ物がちゃんと消化されないため、腸内で食べ物が腐敗し、宿便がたまる
↓
未消化の食べ物や宿便が腸壁の傷から間違って吸収されて、アレルギーが起こる
↓
アレルギー体質になり、アトピーが悪化する
アトピーの人はもともと胃腸が弱い人が多いのですが、絶え間なく胃腸が働くことで腸内環境が荒れ、腸内免疫に異常をきたすのです。
腸内免疫を健全化するための具体策
一度おかしくなった腸内免疫を健全化するのは簡単じゃない。だからこそ様々な方法を複合的に取り組む必要があります。私は胃腸の強化、食事の質と量に気をつける、乳酸菌の摂取、運動が特に重要であると考えています。
胃腸の強化
アトピーは胃腸が弱い人が多いので、まずは胃腸の強化をしましょう。これには補中益気湯という漢方を用いるのがおすすめです。1日2回食事の前に飲むようにしましょう。
補中益気湯
胃腸の働きをよくして、元気をつける漢方薬です。
補中益気湯(ホチュウエッキトウ)という方剤です。胃腸の働きをよくして体力を回復をさせ、元気をとりもどすのを助けます。体の疲れ、食欲不振、胃弱、夏やせ、こじれて長びくカゼ、痔、あるいは病中・病後、手術後などで体力が弱っているときに用います。
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se52/se5200131.htmlより引用
ちなみに補中益気湯は全体的な体力の底上げもしてくれるという効果もあります。
特にツムラの補中益気湯がおすすめですので医師に処方してもらいましょう。自分でアマゾンで買うこともできます。
食事の質
食事の質を気をつけることはとても重要です。
腸内環境を悪化させる、ファストフードやインスタント食品や外食を控え、積極的に体によい食べ物を摂るようにしましょう。以下は腸内環境を良くするという観点から考えてリスト化したものです。
積極的に食べるリストに入っていても、フードアレルギーが出ている食品は控えましょう。
積極的に食べるべき食品
- 海藻類(わかめ、のり、ひじき、こんぶなど)
- 根菜類(さつまいも、レンコン、にんじん、だいこん、カブなど)
- ねばねば系(納豆、オクラなど)
- 野菜類(白菜、キャベツ、玉ねぎ、かぼちゃ、ブロッコリーなど)
- 魚
食べるのを制限すべき食品
- 甲殻類(エビ、カニなど)
- 肉類(牛、豚、鳥など)
- 乳製品(チーズ、バター、牛乳など)
食べるとよくない食品
- お酒
- スナック菓子
- 炭酸飲料
- インスタント食品
- ファストフード
- ケーキ、アイスクリーム
- 白砂糖、化学調味料
できればオーガニックか減農薬栽培の農作物を積極的に摂るようにしましょう。おすすめはオイシックスでの購入です。
さて、ここまで厳密に食事制限を守れないと思った方も多いと思います。そういう方は、外食をなるべく減らして、家で和食を自炊するようにすれば十分です。自炊もめんどうという人は、宅食サービスで健康食を食べるようにするのも手です。
アトピーに良くない食べ物については別途記事にしました。合わせて参考にしてください。
食事の量
食事制限については、半世紀以上前の研究で、自由に食べている動物に比べて食事制限(30~40%)をさせた動物の寿命が40~50%延長し、がんなどの加齢関連疾患の発症や生体機能の低下が遅くなることが知られています。現在の日本にアレルギー疾患が増えたのは、飽食が原因とする説さえあります。
寿命の話はさておき、いずれにせよ消化できなかったタンパク質がアトピーの原因になっているのであれば、まずは過食をやめて少食にすべきことは理解に難くないと思います。
少食を実践するためには、毎食を腹八分以下に抑えること、間食をやめること、そして1日3食でなく2食にしてしまうのがおすすめです。
腹八分以下に抑える
どんなにいいものを食べていても、毎回腹いっぱいになるまで食べていると食べ物を消化しきれずに、腸内環境を悪くする一因になります。アトピーの人の中には食事の質には気をつけてるけどついつい食べすぎてしまっているという人も多いと思うけど、食べ過ぎはNG。
常に腹八分以下を心がけるようにしましょう。私はアトピーの症状がひどい時は腹六分くらいに抑えていました。
今まで食事をがっつり食べていた人が、いきなり量を減らすのは大変なので、まずは、ご飯の大盛りをやめるとかデザートをやめるという部分から始めるとよいでしょう。いきなり量を減らすと長続きしないので、少しずつ少食に慣らしていくのがおすすめです。
また噛む回数を増やすように心がけましょう。理想は一口30回です。噛むことで消化を助けますし、満腹中枢を刺激するので、自然と食べる量が減ります。私はもともとほとんどかまずに食べていたのですが、現在は少なくとも10回ほどは噛むように心がけています。
間食を控える
間食を摂ることで、胃腸は常に動き続けることになり、負担がかかります。基本的に間食は取らない方が良いでしょう。
1日2食
1日2食の実践は食事量を減らすというメリットがあるとともに、胃腸を休ませる時間を確保できるという点からも非常に重要です。断食で有名な甲田光雄先生や、20歳若く見える南雲吉則先生も食べる回数を減らすことを推奨しています。気になる方は一度本を読んでみてください。
さて、胃腸を休ませる時間の目安は16時間ほどです。16時間を達成するためには朝食を抜いてしまうのが一番楽です。私は夕食を18時頃に食べて、翌日の12時頃までは何も食べないようにしています。一度慣れてしまえば、朝食を食べないことで時間があまり、朝の時間を有意義に過ごせるというおまけ付です。
乳酸菌の摂取
乳酸菌の摂取は、腸内フローラを整え、腸内環境を良くすることが目的です。詳しくはこちらも参考にしてください。
食事の質と量は、腸内免疫を変えるのに非常に重要ですが、いかんせん大変ですし面倒なので多忙な社会人には向いていないかもしれません。一方で、乳酸菌の摂取は誰でも簡単に行うことができるというメリットがあります。
整腸剤・乳酸菌サプリの服用
医者に処方してもらえるならば、ラックビーがいいです。自分で買うなら新ビオフェルミンSがおすすめです。新ビオフェルミンSを飲むだけでアトピーが完治してしまう人もいるほど効果が高いです。整腸剤はその他にもいろいろな製品があるので、自分にあったものを探すのも手です。
ヨーグルトの摂取
乳酸菌を摂るためにヨーグルトを毎日食べるのも一つの手です。毎日食べるものなので、私はヨーグルトメーカーを購入して自分で作っています(詳しくはこちら)。なお私は牛乳にアレルギーがあるので、豆乳ヨーグルトにしています。
どのヨーグルトがいいかということなのですが、これは人によって合う合わないがあるので、一つのヨーグルトを一週間毎日食べてみて調子が良さそうならば継続する、調子が悪ければ変更するという方針でいろいろ試してみるのも手です。
ぬかづけの摂取
乳酸菌を摂るためにぬかづけを毎日食べるのも一つの手です。ぬかづけの乳酸菌は植物性の乳酸菌のため生きたまま腸に届きやすいという特徴があります。私は自分でぬかづけをつくっています(詳しくはこちら)。毎日かき混ぜる必要があるので、若干手間がかかりますが、同時に野菜もたべることもできるのがいいです。
運動をする
意外かも知れませんが、腸内環境を良くするには、適度な運動を取り入れるとよいです。
お腹周りのインナーマッスルを鍛えるような運動や軽いストレッチが大腸のぜん動運動を活発にしてくれます。
また散歩や軽いジョギングは、血のめぐりを良くし腸に溜まった宿便を押し出し、腸内環境の改善によい効果をもたらします。
まとめ
本記事では腸内免疫を改善するための方法をまとめました。アトピー改善に腸内免疫が寄与する部分は大きいと私は考えています。腸内免疫が良くなることをすぐに実感することは難しいのですが、ここにまとめた方法をすべて実践することで、すこしずつ痒みが減り体調が良くなることを実感できると思います。
腸内環境についてはこちらの本が詳しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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