本当は怖いアトピーの合併症 ver1

アトピーのひとは様々な合併症を発症する可能性があります。なかには非常に危険なものもあるので、常に注意して、合併症が起きたときは迅速に対応する必要があります。

もちろん、合併症を起こさないためにも、まずはアトピーを良くすることが大切です。しかし、成人アトピーの場合なんらかの合併症を発症する確率が非常に高いので、対処法についても知っておくとよいと思います。

アトピーの主な合併症には、眼科疾患、皮膚疾患、感染症があります。

今回は私の独断と偏見で各合併症の危険度を1〜5段階の星マークで表してみます。

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眼科疾患

眼科疾患はアトピーの人は非常に注意すべきです。原因は完全には解明されていませんが、目を強くこすったり叩いたり掻くことにより引き起こされていると考えられます。

特に脱ステ中の患者はアトピーの炎症を抑えるすべがなく、尋常でない痒みに襲われるので注意していください。脱ステの痒みは尋常でないので他の部位を掻くのしょうがないとして、目の周りだけは掻かないようにしましょう。これ非常に大切です。皮膚は元に戻りますが、目は取り返しがつかないことになります。

アトピー性白内障(危険度:★★★★☆)

http://ameblo.jp/maamin14022420/entry-12152024231.htmlより引用

特徴

アトピー性白内障は、加齢に伴って発症する通常の老人性白内障とは異なり、水晶体が皮質からではなく核から濁ってゆくといいう特徴があるため、その発生原因は異なると考えられています。特に顔の湿疹が強い患者に発症することが多く、成人アトピー患者の10%ほどが患っていると言われています。一度発症し、水晶体が濁ると元にはもどらないです。

詳しくは、アトピーだと白内障になりやすいから気をつけようも参照してみてください。

原因

アレルゲンが侵入することにより眼球結膜でアレルギー性の炎症が起きていることと、強い掻破行為(掻くこと)によって眼球にダメージが蓄積することが原因で発症すると考えられています。

ステロイドの内服の副作用に白内障があげられることから、ステロイド外用剤の副作用が原因とする説もあるが、統計的に因果関係が証明されているわけではありません。

対策

  • 目の周りを触ったり、掻いたり、叩かない。
  • 目の周りに炎症がある場合は、適切な外用薬を用いて炎症を早期に抑える。
  • 定期的に眼科専門医による検査を受ける。
  • 発症してしまった場合は手術により人工的に作られたレンズに変える。

網膜剥離(危険度:★★★★★)

特徴

網膜剥離はその名の通り、網膜が、土台となる組織からはがれる状態をいいます。その結果、網膜に栄養がいかなくなり機能が低下し、はがれた網膜に対応した部分の視野が欠けてきます。また網膜の中央である黄斑部が剥離すると、視力が大きく低下します。最悪の場合失明の可能性もあります。

網膜剥離になっても若い患者の場合には進行は遅くなり、網膜剥離が発見されないまま、気づいたら重症化してしまうということもあります。

原因

強い掻破行為(掻くこと)によって眼球にダメージが蓄積することが原因で発症すると考えられています。特に目の周囲に皮膚炎がある人が発症頻度が高いと言われています。

対策

  • 目の周りを触ったり、掻いたり、叩かない。
  • 目の周りに炎症がある場合は、適切な外用薬を用いて炎症を早期に抑える。
  • 定期的に眼科専門医による検査を受ける。

皮膚疾患

脱毛症(アトピー性円形脱毛症)(危険度:★★☆☆☆)

http://waka-hage.com/より引用

特徴

アトピーが頭部にでている人は円形脱毛症の合併がみられます。アトピーに伴う円形脱毛症は多発性難治性の傾向をとる傾向にあります。

主な症状は、頭部に脱毛斑が出現し、多発します。全脱毛に達する場合もあります。頭部だけでなく、眉毛の脱毛も起こり、難治性で再発を繰り返す傾向があります。

原因

脱毛症の原因は明らかにはなっていませんが、ストレスによる説と、自身の毛根をアレルゲンと勘違いし、攻撃してしまうという説とがありますが、完全には解明されいません。

対策

  • 肉体的、精神的ストレスがかからないような生活を心がける。
  • ストレスがあってもリラックスする時間を作る。
  • 発症してしまったら、円形脱毛症の部分にステロイドを外用する

尋常性魚鱗癬(危険度:★☆☆☆☆)

http://19771030.blogspot.jp/2013/01/blog-post_16.htmlより引用

特徴

尋常性魚鱗癬は、皮膚の表面の角質が硬くなってしまう角化症の一つで、角質がうろこ状になり、はがれそうになった状態を言います。体幹側面、下腹部、前腕、下腿などで発症し、ひじやひざの裏には発生しません。痒みがでることもあるが、自覚症状は少ないです。
冬季になると症状が顕著となり、夏季には目立たなくなります。
遺伝疾患であり、アトピー患者の5~10%に合併し、軽症の魚鱗癬も含めると、本症の50%以上に合併するといわれています。

原因

皮膚になんらかの問題がある、もしくは遺伝的な問題により、角質が異常なスピードで生成されます。結果、皮膚の角質の形成と水分の保持に影響を及ぼし、角質の保湿機能やバリア機能が損なわれ、尋常性魚鱗癬が引き起こされます。

対策

  • 極度な乾燥を避け、保湿を心がける
  • 入浴で洗浄力の強い石鹸を避け、低刺激のものを用いる。
  • 治療法としては、(1)5%サリチル酸ワセリンを1日2〜3回患部に塗る。 (2)ビタミンA軟膏を1日数回患部に塗る。 (3)尿素軟膏を1日数回患部に塗る。

以上、アトピーの合併症のうち、眼科疾患と皮膚疾患をまとめました。

だいぶ長くなってきたので、感染症については次回の記事(本当は怖いアトピーの合併症 ver2)で書くことにします。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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