アトピーと感染症の恐怖

私はこのサイトで何度か皮膚の感染症の恐ろしさについて書いてきましたが、それは自分自身が感染症を併発して一気にアトピーが悪化したことがあるからです。

そこで今回の記事では私の感染症の実体験とそこから得た教訓について書きたいと思います。

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実体験

それは突然始まった。

ある日朝起きたら顔の頰の部分にジュクジュクの湿疹ができていました。

最初は夜に寝ながら掻いてしまったのだろうとタカをくくり、ろくに処置しませんでした。脱ステをして以来ステロイド忌避を続けているので、当然ステロイドは塗らず、軽く保湿だけしてその日はいつも通り過ごしました。

広がるジュクジュク

次の日の朝、私は驚きました。頰にできたジュクジュクの湿疹は減るどころ広がっていたのです。それだけでなく、アゴと肘にもジュクジュクの湿疹ができていたのです。まるで、湿疹が移るかのようでした。

そしてそのジュクジュクの湿疹からは汁が止まることなく流れでていました。

脱ステから2年以上経っているので、リバウンドとは考えられません。

なにより小康状態を保っていた肘からも汁が出るのには驚きを隠せませんでした。

病院へ駆け込む

翌日にはさらに湿疹の範囲が広がっていました。このままでは、まずいと考え、非ステロイド治療を行ってくれる病院に駆け込みました。

結果、皮膚の感染症を起こしていると診断され、抗生物質の飲み薬、イソジン、抗生物質入りの軟膏を処方されました。

担当の医師いわく、ジュクジュクの部分に黄色ブドウ球菌やカビが大繁殖しているということでした。特に汁が固まって黄色くなっている時は黄色ブドウ球菌が大量にいるそうです。

数日間抗生物質の内服と外用で菌を殺して、さらに入浴時にイソジンでも消毒することで湿疹部のばい菌やカビを減らすように言われました。

一気に好転

言われた通り、抗生物質を飲み、入浴時にはイソジンで殺菌し、入浴後には抗生物質入りの軟膏を塗りました。

効果は劇的で、ジュクジュクが二日でおさまり、皮膚が一気に落屑していきました。 

わずか四日ほどの間に一気に皮膚が回復しました。

写真は一気に落屑した時のものです、皮膚がそのままぺろんと剥けるような感じでした。

そしてさらに二週間後にもう一度落屑して綺麗な皮膚に戻りました。その当時の写真がこれです。落屑する皮膚が以前より細かくなっています。また感染症を起こした部位だけでなく、その周りの皮膚も落屑しています。

感染症にかかって得た教訓

感染症はアトピーを一気に重症にする。

私は当時アトピーが小康状態を保っていましたが、感染症により一気に重篤化しました。

すぐに病院に行き、感染症だとわかったから良かったものの、放置していたらと思うとゾッとします。

詳しくは後述しますが、脱ステで再リバウンドを起こしている人の多くが感染症をおこしているのに放置しているのではないかと私は考えています。

感染症は広がる

感染症に最初になったのは頰の部分でしたが、その後アゴと肘にも広がっていきました。このように感染症が広がったのは、寝ている間に患部を触ってバイキンだらけになった手で他の部位を欠くからだと考えられます。

感染症になったらすぐに対処しないと、どんどん全身に広がっていくのです。

感染症にかかる前触れはなかった

感染症になる前に、いつもよりアトピーの状態が悪かったとか、ストレスが多かったといつことはありませんでした。

むしろどちらかというと調子の良い状態から、急に感染症にかかりました。

アトピーの人は皮膚免疫が異常なため、常に感染症にかかるリスクが高いものと思われます。

感染症には予防

感染症にかからないように常に予防しておくことが重要です。常に皮膚を清潔にして、黄色ブドウ球菌を、はじめとした病原性細菌の数を増やさないようにする必要があります。

そのためには日々の入浴が効果的です。アトピーの患部を石鹸で洗うだけでも効果があります。黄色ブドウ球菌対策でアトピーを改善の記事を参考にしてください。

感染症になったらすぐに病院へ

感染症にかかったらすぐに病院へ行きましょう。ただし、不勉強の皮膚科医だと感染症のことを知らず、ステロイドを出すだけというともあるので、最初から非ステロイド治療を行ってくれる病院を探しておくとよいでしょう。

東京では、代々木クリニックなどオススメです。

再リバウンドについて思うこと

当時から私はアトピーの人は感染症を併発しやすいということを知識としては知っていましたが、まさか自分が感染症にかかるとは思いませんでした。そして実際に感染症にかかってみて思ったのは、感染症にかかったことを脱ステの再リバウンドと勘違いしてしまう人がいるだろうということです。

たくさんのブログや2chなどで、「脱ステをして数年経っているのに再リバウンド」といった記事を見かけます。

このように脱ステしてしばらく経っているのに再リバウンドといって急激にアトピーが悪化してしまう人がいますが、実はその多くは感染症を併発しているのではないかと私は考えています。

脱ステの一回目のリバウンドはステロイド依存性皮膚症を治すために不可避のものですが、二回目以降のリバウンドは単なるアトピーの悪化であり悪化した原因があります。その原因が感染症であることが多いのではないかと私は考えているのです。

というのも感染症は脱ステのリバウンドと症状が似ているからです。つまり一気にじゅくじゅくの湿疹ができて汁が出る、その後治る時に落屑が多くなるなど、症状が非常に似ています。

私自身脱ステ後に合計三回のリバウンド級のアトピーの悪化を経験していますが、これは感染症、もしくは感染症まではいかなくても皮膚で病原性細菌が異常繁殖したからだと考えています。

脱ステ開始から一年間の経過 2度のリバウンドを経験

脱ステ開始から一年目以降の経過 3度目のリバウンドを経験

特に自力で脱ステしたアトピー患者の多くは病院嫌いになっている傾向にあります。そういう人は感染症を起こしても再リバウンドだと言いはり、何年も前のステロイドの使用歴のせいにします。その結果、感染症は簡単に治療できるのにも関わらず病院に行かないので症状がずるずると悪くなってしまうのです。

再リバウンドを起こしたという人は、感染症の併発を疑ってみてください。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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