今回の記事はアトピーの血液検査についてです。
血液検査せずにアトピーどうやって治すの?って思うくらい血液検査は重要です。
自分のアレルゲン知れるし、重症度を知れるので、治療方針を決める上で大切なんです。
それでは血液検査について説明します。
血液検査って必要?
上にも書いたけどアトピーの方は一度血液検査をした方がいいです。
自身のアレルギーの強さ、抗原(アレルゲン)が何かを把握しておくことと、現在の皮膚炎の重症度を知ることで、治療方針を決められるからです。
すごい軽症の場合は血液検査しなくてもいいと思うけど、軽症以上ならどこかで血液検査を受けてください。
血液検査はどの病院でやってもいいんだけど、たまにやってくれないところもあるので、事前に病院院に血液検査をやってくれるかどうか確認しておきましょう。
ちなみに皮膚科でなくアレルギー科でも血液検査を行ってくれます。
血液検査の重要な指標
TARC(ターク)
TARCは最近最も重視されている指標です。
アトピー性皮膚炎の現在の炎症の度合いを最も鋭敏かつ正確に表す指標です。
比較的最近使われるようになった指標だから、意外と知らなかった人もいるのではないでしょうか?
成人では450pg/ml以下が正常値、700pg/ml以上で中等症。
私は脱ステして二年ほど経過した時ですらTARCは5000pg/ml程度の値でした。残念ながら脱ステ時のデータは検査をしていくてデータがないんだけど、リバウンドのピーク時は万単位までいってたと思う。
ちなみにTARC5000pg/mlてのはばりばり重症アトピーです。半年前に1500pg/mlまで下がっていました。最近のデータは取っていないので調べたら追記しておきます。
非特異的IgE
非特異的IgEてのはI型アレルギー反応を引き起こすアレルギー抗体の量のことです。
アレルギーには四つの型があって、そのうちの一つを調べる指標です。
ちなみアトピーは主にⅠ型とⅣ型のアレルギーの混合と言われているので、非特異的IgEの指標でアレルギーのすべてを説明できるわけではないです。アトピーの人の中には非特異的IgEが上昇しないタイプの人もいます。
人によって大きく値が異なるから正常値というのはないんだけど、アレルギーのない人は170IU/ml以下と言われている。
非特異的IgE鋭敏な指標ではないけど、長期的には体質を反映します。非特異的IgEが低下し始めるのは皮膚炎が軽快してから半年以降が多いです。
私のIGEは一時30000IU/mlを超えており、ばりばりのアレルギー体質です。現在は皮膚炎の状態が良い状態を維持できているので、長期的には下がっていくはずです。検査したら追記します。
ちなみに知ってる限りの最大値は20万越えです。
特異的IgE
特異的IgEは各抗原(アレルゲン)に対する反応性を表しています。
http://morizane.la.coocan.jp/rast.htmlより引用
こんな感じで個別のアレルゲンに対する反応性がわかるのが特異的IgEです。この例だと、ハウスダストとコナヒョウヒダニ、スギ、ネコ、イヌに高く反応していてアレルゲンになっている可能性がかなり高いです。ブタクサは偽陽性という陽性の疑いありという状態です。
抗原に接触しなくても上昇することがしばしばあり、現在の皮膚炎を必ずしも反映しないです。皮膚炎の状態が良くなり、かつ抗原を避けることで長期的には減少していきます。
LDH
細胞が分泌する酵素の一つです。
皮膚炎により上昇するので、値の変化は皮膚炎の程度の指標となりますが、肝臓や内臓の炎症の影響も受けてしまうので、タークほど皮膚炎に対して鋭敏な指標ではありません。
250IU/L以下が正常値で、アトピーの人は高くなりやすい。
白血球数
3500~9800/μlが正常値。
アトピー患者は炎症があるため、白血球の数が多くなる傾向があります。
ただし風邪や病気、大きな怪我などによっても上昇することがあります。
好酸球
白血球の一種で7%以下が正常値です。
アトピーなどの炎症があると上昇します。ただし皮膚炎以外の炎症によっても上昇することもあります。
僕の知ってる限りで、アトピーが最重症な人だと50%を超えることもあります。
IGEとは反比例することがあります。
白血球数に好酸球を掛け合わせた値が500を切ればほぼ炎症がないと言えます。
結局どの指標が大切?
皮膚炎の状態を表しているという意味でTARCが最も大切な指標と言えます。
最近ではTARCの値を見ながら治療方針や使う薬を決める医者も多いです。確かにTARCは皮膚科医の独断と偏見による重症度の診断よりもよっぽど信頼できる指標と言えます。
アトピーが良くなるとまずはTARCが下がって、その状態を維持できれば、IgEも下がっていきます。
一方で自分のアレルギーの強さを知り、アレルゲンを知るという意味でIgEも大切です。
もちろんすべてのアレルゲンを調べられるわけではないですが、自分が特に高い反応を示している抗原は避けるようにしましょう。特に黄色ブドウ球菌やカビ類への反応が見られるなら積極的に対策すべきでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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