白色皮膚描記症という言葉はアトピーのひとは一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
白色皮膚描記症のひとは、アトピーで赤っぽい皮膚を引っ掻くと引っ掻いた部分が白く普通の肌になるのです。
私はある日この現象に気づいて不思議に思った記憶があります。
それでは白色皮膚描記症について書きたいと思います。
白色皮膚描記症とは
白色皮膚描記症はアトピーの人によく見られる症状で、赤っぽい皮膚を引っ掻くとなぜか引っ掻いた部分が白っぽくなる症状のことです。下の写真のように明らかに掻いた部分が白く浮き出ます。
http://tsunepi.hatenablog.com/entry/2016/03/09/003000より引用
- 皮膚を先端が硬いもので擦過すると一過性の白色線条(擦過部位が蒼白)が生じる現象。
- アトピー性皮膚炎において見られる(感度は高いが特異度は低い)。
- 皮膚血管反応の異常で生じる。
http://meddic.jp/%E7%99%BD%E8%89%B2%E7%9A%AE%E8%86%9A%E6%8F%8F%E8%A8%98%E7%97%87より引用
白色皮膚描記症になる原因
白色皮膚描記症になるのは、皮膚を引っ掻くなどの刺激で血管が収縮するからです。
普通の人は皮膚を引っ掻くなどの機械的な刺激を与えると、血管が膨張して、引っ掻いた部分が赤くなることが多い(赤色皮膚描記症)のですが、アトピーの人は逆に血管が収縮することが多いのです。下は赤色皮膚描記症の写真です。
http://tsunepi.hatenablog.com/entry/2016/03/09/003000より引用
これはもともとの体質によるという説だったり、ステロイドの副作用という説だったり、アトピーの特徴だという説だったり、色々な説があるけど、本当のところ詳しくは分かっていないです。
ただ一応の定説はこうです。
- 本当は皮膚に機械的な刺激を与えると、血管が膨張して引っ掻いた部分が赤くなることが多い。
- だけどアトピーの人は慢性的に皮膚に炎症があるから、皮膚の血管が常に膨張している状態です。
- こうなると皮膚の血管にも異常が生じていて、皮膚への機械的な刺激に対して、血管が収縮するようになる。
というものです。
赤ら顔なんかがまさに白色皮膚描記症の症状が現れる典型です。
赤ら顔だと、皮膚の炎症を治すために、血液がたくさん集まる。だから毛細血管が拡張、膨張して皮膚が赤っぽくなります。また常に毛細血管が拡張しているから、皮膚は常に熱っぽくなっているのです。
そこで赤ら顔を掻くと、掻いた部分は面白いくらい蒼白になります。
白色皮膚描記症の治療法
直接的に白色皮膚描記症を治す方法というのは今の所ないようです。
ただ、アトピー自体が良くなることで、白色皮膚描記症も良くなります。
これは皮膚の炎症が収まることで、血管の異常も無くなるからという理由と、皮膚の炎症や赤みがなくなり、白色皮膚描記症が目立たなくなるという二つの理由からだと思います。
ちなみにアトピーがよくなった現在も私は白色皮膚描記症は完全には治っていません。それでも以前に比べたら、かなり目立たないようになりました。
もしかすると、血管の異常は不可逆な変化で、アトピーがよくなり皮膚の赤みがどんどん無くなることで、白色皮膚描記症が目立たなくなるだけなのかもしれません。ネット上でも完全に治ったという記述はほとんど見かけませんでした。
いずれにせよ、白色皮膚描記症を直すためにはまずはアトピーを治すことです。
即効性を期待するなら、ステロイドかプロトピックを塗るか瀉血をすると皮膚の炎症がや赤みが取れるので、白色皮膚描記症に効きます。
本当は使いたくないプロトピックを使ったら一ヶ月で赤ら顔が良くなった話
もちろん長期的にはこれらの対症療法だけでなく、原因療法にも取り組む必要があります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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